これだけは知っておきたい 双極性障害 監修=加藤忠史 翔泳社

引用①
双極性障害は「性格的なもの」ではありませんし、まして「気のもちよう」や「心がけ」で治るものではありません。治療が必要な「脳の病気」です。

引用②
本人にとって躁状態のときは、「本来の明るい自分にやっと戻れた」という認識ですから、特にトラブルを起こしているとは思っていません。…しかし家族や周囲は、躁状態のときの本人の言動にとても大きなストレスを感じます。…本人がうつ状態のときは、躁状態のような派手なトラブルを起こさないため、家族や周囲はうつ状態を軽くみてしまう傾向があります。しかし、本人にとっては、死にたいと思うほど毎日つらい日々が続きます。

引用③
双極性障害の治療法は確立していますから、病気をコントロールしさえすれば、双極性障害をもっていること自体は社会生活の障害にはなりません。毎日薬を飲む以外は、病気のことなど忘れて普通に生活を送ることができるのです。

引用④
双極性障害は、その「躁状態」や「うつ状態」を抑えただけでは治療終了となりません。再発を予防し、安定した人生を送ることが最重要の目標なのです。

引用⑤
「病気になってしまったものは、仕方がない。これからこの病気とどう付き合っていけばいいのだろう」と、「なぜ?」より「これからどうするか」を優先する考え方ができれば、この病気をコントロールできるようになります。

引用⑥
たった一晩の徹夜でも、躁転(急激に躁状態になるこ)の引き金になることがありますので、徹夜は禁物です。

これまでの症状の原因がすっきりと理解できた。いまの自分の現状を受け止めることが大切。病気になったのは仕方ないことだが、コントロールして普通に生活することができる。家族も職場も理解してくれている。